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2008.05.31

松本清張の「小説日本芸譚」を読む

Japanease_art_short_story松本清張の「小説日本芸譚」(新潮文庫、438円)を読む。昭和32年つまり1957年に芸術新潮に連載された短編小説。テーマは美術家。運慶、古田織部、写楽、雪舟、本阿弥光悦といったビッグネームが登場する。小説自体は、評伝ではなく芸術家の“人”を描いたもの。かなり目からウロコでした。例えば、本阿弥光悦はアクの強い、強烈な個性の人として描かれる。これまでは俵屋宗達に興味があったけど、この小説を読むと、本阿弥光悦が気になってくる、といった感じ。

ただし、ビッグネームであればあるほど、人を描くのは難しいようだ。清張も「芸術家は存在しても、人間の所在が分からないのである」とまで後記で書いている。でも人物より作品が前へ出てくるのは、芸術家としては当たり前。作家は人間性よりも作品で評価されるから、しょうがない。でも松本清張による“人間”の掘り起こしは、かなり面白い。

ちなみにこの本、千駄木と根津の間にある往来堂で購入。最近、本を買うのはネットがほとんどだけど、この本は往来堂じゃない購入できなかったと思える。というわけで、月に2-3回は往来堂にいくようにしている。

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