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2011.05.02

五百羅漢展を見る

Fhr2

両国の江戸東京博物館で五百羅漢展(7月3日まで、1300円)を見る。五百羅漢というと、石像を思い浮かべる人が多いようだけど、ここでは絵を展示してます。五百羅漢を描いた狩野一信は幕末の絵師で、48歳で死ぬ前の10年をかけて、五百羅漢図に挑んだ。全100幅のうち、最後の10幅は病を押して描いたり、一部は弟子が描いたため、パワーダウンしているけど、それ以外の90幅はとても強烈な作品。すべて増上寺の収蔵物である。ちなみに、この展覧会の正式名称は「法然上人八百年御忌奉賛 特別展「五百羅漢―増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」」というわけで、800年記念で秘蔵品が公開されたわけだ。

一信は30〜40代の“油ののった時期”に五百羅漢図を描いたため、五百羅漢図以外の作品が少ない。さらに、五百羅漢図が“増上寺秘蔵の仏画”だったため、ほとんど公開されてこなかった。こういった原因が重なったためか狩野一信の名前はあまり世間には広がらなかったようだ。私が最初に一信の作品を見たのが2006年3月。東京国立博物館が所蔵する、50幅の五百羅漢図で、増上寺版の2幅を1幅にまとめたミニチュアだ。最初に見たときは、この50幅でも十分に驚かされた。

今回、オリジナル100幅を見て、圧倒された。大きさといい、描き込みの執拗さといい、物量といい、かなり強烈。500人の羅漢さんが、みんな違う顔して、違う袈裟を着ていること自体、大変なことだけど、西洋画風に陰影を強調した作品とか、いろいろと工夫があって、なかなか飽きさせない。

さて、会場が江戸東京博物館の1階展示室なので、かなり不安でした。天井低いし、そもそも狭いのに、大量に並べるから、百貨店の展示会のように通路がうねうねと回って鬱陶しい、というのが江戸博の展示なんだけど、過去の展示会と比べるとかなり印象が違った。LED照明とアクリル板を使った展示ケースのおかげかも。特にアクリルを使った展示ケースは反射も少なく、見やすい気がした。江戸博の展示に裏切られてきた、と思っている方々も見逃さないようにしましょう。

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