「森と芸術」展を見る
東京都庭園美術館で「森と芸術」展を見た(7月3日まで、1000円)。テーマは森。美術作品のなかで森がどう表現されてきたかを探った展示だ。キリスト教的な森=楽園、ケルト的な森=神聖といった対比が見えるのが面白い。
マックス・エルンスト、ジャン・アルプ、ルネ・マグリット、ポール・デルヴォーを集めた「シュルレアリスムの森」が私にとっては目からウロコで、特にポール・デルヴォーと森の関係は知りませんでした。
あと、日本の森、についてはちょっと食傷ぎみですが岡本太郎で、最後にジブリのもののけ姫の背景画、男鹿和雄による森の絵が作品として飾られていたのが、その飾り方を含めて、かなりいい感じでした。
展示作品は、ほとんどが国内の美術館の収蔵品で、おそらくは個人蔵のものも国内なんだろうけど、その意味でも、日本国内にあるものだけで、これだけの展示会の構成ができることは興味深い。例えば、ポール・デルヴォーの作品は埼玉県立近代美術館と姫路市立美術館の収蔵品だし、版画は町田市立国際版画美術館の収蔵品だ。
かなり構成と構造がしっかりした展示だと思ったら、巖谷國士さんによる企画で、本展のカタログも「森と芸術」(平凡社、2381円)としてまとめられている。このカタログもちょっと高いけど、いい感じ。
ちなみに、東京都庭園美術館は「ドレスコード割引」ってのをやっていて、今回は「「森と芸術」に関連して、「きのこ」をモチーフにしたアクセサリーや服装でご来館のお客様は、展覧会入館料より100円をお引きいたします」とのこと。
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