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2013.03.06

「HOUSE VISION」で杉本博司さんの茶室を堪能する

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杉本博司さんが茶室を建てたというので、お台場でやっている「HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION」(3/24まで、1800円)に開催日の3月2日に行ってみた。上の写真がその茶室の外観です(フル解像度のデータはこちら)。丁度、3月2日に杉本博司さんと茶人の千 宗屋さんのトークセッションがあったので、それを拝聴すべく、12時半ちょい前に到着するようにやってきた。

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HOUSE VISIONの会場は、お台場のゆりかもめの青海駅からすぐのところ。トークセッションは、蔦屋書店が入っている入り口横の建物。上のような感じの会場で、80名ぐらいは座れる。今回は茶室で最初の茶会を開き、その様子をビデオで撮影して、トークセッションの前に上映した。

まあ、パナソニックの巨大なプラズマテレビを置いて、見せていたんだけど、これが異様に見にくい。建物がガラス張りなので、そこから入ってくる光が反射して、ちょっと暗いシーンでは何も見えない。映像を映すときは、カーテンを引くとか、ブラインドを入れるとか、主催者も、ちょっとは考えてほしかったね。まあ、カーテンも、ブラインドも付けられそうにない建物だけどね。

さて、トークセッションですが、モデレーターがデザイナーの原研哉さんで、なぜ、杉本さんが茶道に傾倒していったかを聞いていました。まあ、写真家が茶室を作ってしまうわけで、なぜって感じはある。その答えは、まあ一字一句を覚えているわけではないけど、茶道ってものが総合芸術で、特に安土桃山で一旦、それまでの芸術をまとめ、その辺を守りながら、現在まで発展させてきたってところにあるような話だった。そして、見立てや、組み合わせであらゆる時代の芸術を取り込んでいけるところ、のように聞こえました。

あと、千 宗屋さんが、茶道というと、緋毛氈に赤い大きな傘、和服の女性っていうイメージを、本来の茶道に、たぶん、安土桃山的な茶道に回帰させたい、っていうような言っていたように思える。まあ、正確じゃないし、なんとなくだけどね。

でまあ、肝心の茶室ですが、これが凝っていて、建物自体は作りかけなんですが、その周りはかなり作り込んでありました。

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千利休が作ったという国宝の茶室、待庵を本歌とする、とのこと。名前は「雨聴天(うちょうてん)」。屋根は小田原のみかん小屋で使われていた経年変化したトタン板を葺いたもの。トタン板だから、雨が降ってくると音がする。というわけで「天から降る雨の音を聴く」という意味で「雨聴天」。

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壁はスカスカで、土壁を塗っていない骨組みだけの状態。晒竹と呼ぶらしい。この会場では、茶室は半分まで作って、あとは小田原に持っていって、完成させる、とのこと。杉本さんは小田原文化財団という組織を作って、小田原の江之浦という土地に「舞台、作品展示室、茶室などを配した芸術文化施設」を作る、としていて、茶室はそこに持っていくらしい。

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敷石とか沓脱ぎの石もなかなか凝ったもの。沓脱ぎの石はガラス製です。

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中はこんな感じ。床の間にかかっているのは、利休の書とのこと。花入は銅製。竹を模したものらしい。杉本さんは、拾ってきた、とかおしゃってました。

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ちなみに、茶室を囲っているのは竹ほうき。原美術館にも飾ってあって、アートのほうき、とか言っていた。この竹箒は1本150円とのこと。

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もう一つの展示が、今風の数寄屋で、このときは床の間に大きな銅の鉢があって、鉢に白い石を敷き詰めて、そこに花を生けていた。鉢は天平時代のものらしい。花を生けたのは、銀閣慈照寺の花をいけている方との事。なんかかなりかっこいい方でした。

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ちなみに、杉本作品の展示は、住友林業がサポートしていて、茶室の費用も半分は持ってくれたらしい。偉いね住友林業。ところで、HOUSE VISIONですが、建築家とメーカーが組んで、家を通して未来を見せるというもの。まあ、いろいろと面白いんですが、実は、どうも建築家のプレゼンってのはもう一つピンとこない。実に一番、興味深かったのは、蔦屋書店と東京R不動産による「編集の家」でした。


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ここでは、リフォームのことを「編集」と呼んでいる。80平米を800万円でリフォームする、とのこと。確かに面白そうな素材が展示されていた。下の写真は塗料なんだけど、塗ると磁石がくっつくようになるらしい。

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まあ、この辺の素材やら、サービスなどの話をまとめた本「toolbox 家を編集するために」が売っていたので、つい、購入してしまった。賃貸でも利用できそうなリフォーム素材があるので、なんかのときに試してみたいなあ、と思う今日このごろです。

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