« 2016/11/14-11/18の気になったニュース:活版印刷の風合いを再現する「にじみフォント」など | トップページ | 2016/11/21-11/25の気になったニュース:石灰石を主原料にした紙やプラスチックの代替となる新素材LIMEXなど »

2016.11.23

横浜美術館で「BODY/PLAY/POLITICS ―カラダが語りだす、世界の隠された物語」を見る

横浜美術館で「BODY/PLAY/POLITICS ―カラダが語りだす、世界の隠された物語」(2016/ 10/1-12/14:1500円)を見た。テーマは「人間の身体や集団としての行動、超自然的な存在など、歴史を通じて作り上げられた身体が生み出すイメージの数々をモチーフに、それぞれの角度から作品化していく現代の作家たちの作品です」とのことだが、よく分からない。見た感じでは、すべて現代の美術家の作品で、作家それぞれがなんらかの歴史的な背景を作品に織り込んでいるのだが、折り込み方に人間の生身の肉体が関わっている、というところだろうか。ほとんど、知らない作家の作品なので、それも、ほとんどがインスタレーション的なものなので、そこそこ楽しめました。一方で、これは何を表現したいのか、というのを理解するのに時間がかかったり、結局、理解できなかったりしてます。

登場する作家は6人。ロンドンで活動する、ナイジェリア育ちのインカ・ショニバレMBE、マレーシアのイー・イラン、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン、ベトナムのウダム・チャン・グエン、日本の石川竜一、同じく田村友一郞。

とりあえず、意味はあまり把握できないのですが、目をひいたのがインカ・ショニバレMBEの作品です。単純に、大きくて美しい。下の写真は巨大な蝶に子供らしき人形が2つ乗っている作品「蝶を駆るイベジ(双子の神)」。

2体の人形の顔というか頭が、地球儀になっているが面白い。解説を読むと、地球儀で英国の植民地を赤く塗ってあるるとのこと。そして作家の育ったナイジェリアは英国植民地であった、とのこと。また双子の神はナイジェリアの神話によっているらしい。それは分からないけど、人形が来ている衣装が美しいのだが、これがアフリカ更紗というもので、解説によると「更紗は1世紀頃の北インドで8誕生し、早くからアジア一帯とアフリカに伝わり、大航海時代にはヨーロッパで珍重されるようになって、ヨーロッパのファッションに変革をもたらした素材でもある。やがてイギリスやオランダなどの国々では、アフリカやアジアの植民地から原綿だけを輸入して、染色加工は自国で行い、植民地で販売するようになっていったという」とのこと。植民地主義の申し子のようなファッションらしい。解説を読むと、神話的世界を象徴する作品が、実は植民地主義も象徴しているという深い作品となっている。

このほか、黒人の女性歌手がオペラを歌うビデオ「さようなら、過ぎ去った日々」も流してますが、解説を読むとわかるんだけど、これが椿姫の一曲だとか、まったく無知にして分からなかった。

Ph02

気になったのは、石川竜一の作品。写真です。普通の人のポートレイトが並ぶ。ただよく見ると、普通の人というよりは無名の人という感じ。なにか不器用な方々という雰囲気が漂っている。特に撮影不可だったので、写真はないのだけど、手書きの文章と写真で構成されている「小さいおじさん」と「グッピー」の2作品はそこそこ衝撃的でした。知り合いになった老人と老婆のドキュメンタリーだけど幻想文学のようです。

Ph07jpg

むしろ、常設展の方が印象的でした。いくつか印象に残った作品を掲載しておきます。まず、岩崎 貴宏の作品。タイトルは「アウト・オブ・ディスオーダー(コスモワールド)」。2014年の「17th DOMANI・明日展」で見たことのある作家の作品。髪の毛とほこりでつくりあげた作品とのこと。

Ph04

福田美蘭の「風神雷神図」。おそらく、フランシス・ベーコンが描くとこうなる、というものではないかと思う。

Ph05

熊井恭子の「叢生 '99」。ステンレススチール線を編んだり織ったりした作品。月光にさらされたススキの原という感じ。

Ph06

下村観山の「小倉山」と須田悦弘の「萩」。

Ph07


Ph08

伊藤彬の「イメージのなかの山水」。

Ph09

|

« 2016/11/14-11/18の気になったニュース:活版印刷の風合いを再現する「にじみフォント」など | トップページ | 2016/11/21-11/25の気になったニュース:石灰石を主原料にした紙やプラスチックの代替となる新素材LIMEXなど »

art」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11441/64525364

この記事へのトラックバック一覧です: 横浜美術館で「BODY/PLAY/POLITICS ―カラダが語りだす、世界の隠された物語」を見る:

« 2016/11/14-11/18の気になったニュース:活版印刷の風合いを再現する「にじみフォント」など | トップページ | 2016/11/21-11/25の気になったニュース:石灰石を主原料にした紙やプラスチックの代替となる新素材LIMEXなど »