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2017.05.14

東京都美術館で「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル『バベルの塔』展」を見る

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東京都美術館で「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル『バベルの塔』展 16世紀ネーデルラントの至宝-ボスを超えて-」(2017/4/18-7/2:1600円)を見た。日本にいて、この作品を拝見できるとは思ってもみませんでした。「ブリューゲルのみならず、彼が手本とした先駆者ヒエロニムス・ボスの油彩2点、そして彼らが生きた時代、16世紀ネーデルラントの絵画、版画、彫刻を全体で約90点の出品作でご紹介します」とのこと。

ただし、ボスの油彩2点とブリューゲルの「バベルの塔」以外は、あまりピンとくるものはなく、せいぜいボスとブリューゲルの版画でなんとか会場を成り立たせた、といった感じです。会場は、都美術館なので地下、1階、2階の3フロアで構成。最初に見る地下は16世紀ネーデルランドの宗教系彫刻から始まり、15世紀の宗教画、16世紀の宗教画とそこから徐々に始まる宗教画から逸脱した作品、といった感じで並びます。ここでは、聖母子像の裏面に描かれた、静物画とか、風景が主題となる宗教画とかが興味深い。一つ上がって1階ではボス、そしてその模倣作品、最後にブリューゲルの版画と続き、2階で「バベルの塔」となります。

バベルの塔自体は59.9×74.6cmとあまり大きくない。絵の前に人が並び始めると、かなり見にくい。一方で、細密な描写もこの絵の魅力で、できれば近づけるだけ近づいて見たいところ。まあ、そういうこともあってか、巨大な複製とか、3次元CGによる動画での解説がありました。

ちなみに、このフロアには、そのほぼ1/4の面積を使って特設ショップがありました。ここでは2500円の図録を購入しましたが、クレジットカードは使えませんでした。なんと購入金額が1万円以上じゃないと使えないとのことです。まあ、ひどいものです。ひどいけど、図録には原寸大の「バベルの塔」のポスターが付いてきます。ちょうど、寝室の壁が空いていたので、そこに貼っておきました。ちなみに、左横に貼ってあるのは、ジャコメッティ展のチラシです。

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「バベルの塔」については、美術史家の森洋子さんが芸術新潮の5月号で特集を書いているほか、同じく新潮社のとんぼの本で「ブリューゲルの世界」として、ブリューゲルの作品をすべて解説しております。参考文献としてあげておきましょう。ちなみに、芸術新潮の特集では、大友克洋さんが登場して、本展覧会に合わせて、制作した「INSIDE BABEL」について、掲載してます。「INSIDE BABEL」は塔の内部を描き、それとブリューゲルの塔を組み合わせた作品。都美術館の会場入口のところに何気なく飾ってました。2点あって、大友さんの描線を消したものが「INSIDE BABEL 1」、描線を活かしたものが「INSIDE BABEL 2」です。下の写真は2の方です。

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もう一つ、バベルの塔の立体モデルを作成するプロジェクトもあって、こちらも興味深い。『Study of BABEL』というもので、東京藝術大学・東京藝術大学COI拠点が主催している。場所は芸大の敷地内ですが、黒田清輝記念館と国立こども図書館の間あたりに入口があります。いくと下の写真も立体物が鎮座してます。ほかにも、プロジェクションマッピングしたり、自分の顔の画像を登録して、バベルの塔の内部で働く人たちの顔として表示させるとか、いろいろやってます。まあ、話のタネにはなろうかと思います。

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