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2017.10.04

三井記念美術館で「驚異の超絶技巧! ―明治工芸から現代アートへ」を見る

三井記念美術館で「驚異の超絶技巧! ―明治工芸から現代アートへ」(2017/9/16-12/3:1300円)を見た。明治時代の工芸品には外貨を稼ぐために、海外に輸出する目的で制作された作品ある。これがある意味、高く売れるので、とんでもない時間と人力と原材料が使えたためか、現在では再現できないような技巧をつぎ込んだ「超絶技巧」な作品が生まれてきた。おそらくは武士のために制作してきた兜とか刀剣とかの装飾品が売れなくなって、技術を別の方向に転換した職人さん達がその背景にいるんであろう。最近は七宝の「ナミカワ」、漆の柴田是真、陶磁器の宮川香山あたりは個展が開かれるようになったけど、まだまだ世間に知られていない作品や作者が多数いる。その多数の超絶技巧を拝見できるのが、この展覧会です。

2014年にも三井記念美術館で開催して、その続編という感じらしいが、単純に続編ではなく、現代の作家も、特に超絶技巧的な作品を作る作家15名50作品を展示してます。絵画の超絶的な写実作品を扱った展覧会はあるんだけど、3次元なモノというか、工芸的な領域の作品を見る機会がすくないように思える。そういう意味でも貴重な展示です。

 まあ、これがどんなものかというと、とりあえず撮影可の作品が2つあったので、掲載しておきます。まず初代 宮川香山の「猫ニ花細工花瓶」。1867年(慶応3年)のパリ万博などで出展して有名になった陶磁です。輸出されて外貨を稼いだらしい。初代宮川香山は京都出身で横浜に移住し、高浮彫という立体的な装飾を施した技法を開発したそうだ。まあ、東京国立博物館の収蔵品でワタリガニが這い回る鉢「褐釉蟹貼付台付鉢」が有名です。

Ph01

もう一つは現代美術家の作品。髙橋賢悟の「origin as a human」。ドクロです。よく見ると花です。花の塊がドクロの形をしているのか、ドクロに花がくっついているのか? アルミニウムによる鋳造とのこと。解説によると「小さな草花は実物大。すなわちナマの植物を採集して型取りし、そこにアルミニウムを流し込んだ」そうです。


Ph02

明治の作品では、牙彫師の安藤緑山がやはり異彩を放っておりました。2014年に展示された筍がすごかったけど、今回はキュウリです。山口晃さん曰く「噛んでみたい」。確かに触ってみたいけど、ケースの中です。

現代美術も負けてない。というかかなりいい勝負です。印象的な作品は、まず前原冬樹の「一刻:皿に秋刀魚」。磯江毅の作品を思い出してました。木彫で油絵で彩色ということで絶妙にリアル。稲崎栄利子の「Arcadia」。とても細かいのだけど、一つひとつのパーツを貼り付けて作成した陶芸作品で、ぱっと見たとき美しいと思うのだけど、美しさに惹かれて子細に見始めると、どうやって作るのか想像してぞっとする感じ。本郷真也の「流刻」もさわりたい。2匹のオオサンショウウオです。実物大らしい。鉄板を熱して叩くことで造形したものらしい。

現代美術作家はいずれも若いので、これからが楽しみです。個展があったら見に行きたいと思います。

東京以外では、岐阜の岐阜県現代陶芸美術館(2018/6/30-8/26)、山口県立美術館(2018/9/7-10/21)、富山県水墨画美術館(2018/11/16-12/24)、あべのハルカス美術館(2019/1/26-4/14)に巡回するとのことです。

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