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2018.03.12

損保ジャパン日本興亜美術館で「FACE展2018」を見る

西新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で「FACE展2018 損保ジャパン日本興亜美術賞展」(2018/2/24-3/30:600円)を見た。FACE展は「本人制作の公募展などで未発表の平面作品」を募集して、審査のうえ、約70点の作品を入選作品として選び出し、そこからグランプリなどの作品を選出するコンクールです。今年で6回目だ。少なくとも2014年から見てます。登場する作品は立体ではなく、動画でもなく、共同制作の作品でもない。一応、厚さとか重さには上限がある。厚さは最大10cm、重さは30kgまでです。ちなみに年齢も国籍も不問で、日本で手続きができればOK、とのこと。年齢不問なので、過去には日本画で主に風景画を描いていた画家が現代的な人物画で出展したりした。ある意味、何が出てくるか分からないところがあって、面白い。

今回も、面白かった。まあ、優秀賞とかにピンとこない作品があったけど、グランプリはかなりユニークな作品だったし、入選した作品も好みの作品が多かった。グランプリは仙石 裕美の《それが来るたびに跳ぶ 降り立つ地面は跳ぶ前のそれとは異なっている》(写真下)。大きさは194×162㎝とそこそこ大きい。圧倒的なデッサン力です。長い縄で縄跳びをしている裸足の人物が妙に筋肉質で、おそらくは女性で、縄を回しているのが男性に見える。次の作品が見たいところです。

G1

次が優秀賞をとった松本 啓希の《生命の痕跡》。こちらは194×130.3cmと、グランプリ作品ほどではありませんが、そこそこ大きい。おそらくは鴨か何かなんでしょう。画面をはみ出すように描かれていて、妙な迫力がある。ちなみに日本画の画材を使っているところも気になる。

G2

今回の傾向で、面白かったのは、版画がいくつかあったこと。2016年のグランプリが遠藤美香の「水仙」という版画作品であったことが影響しているのかもしれない。まあ、グランプリでも優秀賞でもないのですが、割と面白い。下の作品は黒石美奈子の《対》。銅版画・エッチング・アクアチント、とのこと。

G5

そして、松井亜希子の《Blood circulates through the body》。こちらは「エッティング・アクアチント・ドライポイント」とあります。

G6

ほかにも版画作品がありました。現代美術としての版画をあまり見る機会がないので、新鮮な感じです。どこかの美術館で、現代版画の作品をまとめて紹介してくれないかな、と思います。是非よろしくお願いしたいです。

もう一つの傾向は、日本画の画材を使った作品がわりと増えたこと。数は確認していないけど、優秀賞の鳥の絵もそうですが、こちらも面白い作品がいくつかあった。下の作品は矢島史織の《Monster #15》。シェル美術賞展2015で準グランプリを受賞した作家です。

G3

それからもう1点。池上真紀の《命の器》。カバです。普通は日本画で描いてない対象ではないかと思います。

G4

日本画の画材を使って、現代的なモチーフに取り組んでいる作家の作品もまとめて見てみたい、と思うわけです。まあ、来年も楽しみです。

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