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2019.02.27

たばこと塩の博物館で「江戸の園芸熱 ―浮世絵に見る庶民の草花愛―」を見る

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本所にあるたばこと塩の博物館で「江戸の園芸熱 ―浮世絵に見る庶民の草花愛―」(100円:2019/1/31-3/10)を見た。江戸時代の園芸について、浮世絵を通して紹介する、という展覧会です。前期後期に分けて展示するのですが、浮世絵の点数は合計200点もあるそうです。

まあ、色々と面白かったのですが、その前に、入場料が100円なのが、驚きです。常設展示を見るのに100円というのも十分に安いのですが、特別展は別料金かと思いましたが、特別展込みで100円でした。まあ、これなら前期後期に分けて展示されても、見に行ってみようという気になります。

展示は「花見から鉢植へ」「身の回りの園芸」「見に行く花々」「役者と園芸」の4つのパートに分かれてます。

「花見から鉢植へ」で印象的なのは、江戸の庶民が花見をするようになるのが、18世紀の八代将軍吉宗による植樹政策からで、18世紀半ばから植木鉢が普及し始めて、庭のない大多数の江戸の庶民が園芸を楽しむようになった、というあたりです。

「身の回りの園芸」では、庶民への園芸の浸透具合を見せてくれます。植木鉢が普及することで、植物を簡単に売り買いできるようになり、露店で販売したり、振り売りという店舗を持たない商人が鉢植を持ち歩いて、売り歩いていたらしい。その辺が状況が浮世絵に描かれているわけです。露店で棚に鉢植えを並べて売っているところを描いた作品には、サボテンやソテツが描かれていて、既にいろんな植物が売られていたのが分かる。

「見に行く花々」では、19世紀に入って、さらに園芸が発達して、プロが一般人には作れないモノを見世物として作るようになるあたりを紹介している。菊細工という分野で、例えば菊人形なんかが、作成されてます。このほか、菊を接ぎ木して1本の菊に100種類の菊を咲かせる、という国芳による浮世絵が展示されてました。

「役者と園芸」では園芸愛好家の好例として、三代目尾上菊五郎を取り上げます。歌舞伎役者としても大成してますが、園芸が趣味で、植木屋を買い取って、別邸にするとか、かなりのめり込んでいる方です。役者絵のバリエーションとして、役者が見栄を切っている背景に鉢植えが置かれていたりします。

とりあえず前期は見たので、後期も見に行きたいと思ってます。

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2019.02.25

国立新美術館で「未来を担う美術家たち 21st DOMANI・明日展」を見る

国立新美術館で「未来を担う美術家たち 21st DOMANI・明日展 文化庁新進芸術家海外研修制度の成果」(1000円:2019/1/23-3/3)を見た。DOMANI・明日展は文化庁の若手芸術家向け研修プログラムを受けて、海外で活動したアーティストに作品展示の機会を与えるものです。基本的に若手実力派アーティストの作品を拝見することができる。1998年から開始し、今年で21年目というか21回目になる。

今年は、インスタレーション的な作品や、ビデオ系が多くて、直感的に理解できる作品があまり多くはなかった、というのが第一印象。理解するのに時間がかかるというか、理解できないままの作品がそこそこあった。まあ気になったのは以下の作家です。

まず、陶芸家の和田的。白磁の作品です。今まで、DOMANI・明日展で陶磁器の展示があったかどうか、あまり印象にない。印象にないのだけど、造形的に面白い。下の作品は《白磁|太陽》。

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こちらは展示の全体。手前にあるのは《青白磁押文大鉢》。

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次が現代美術家の蓮沼昌宏。19世紀後半に考案された、パラパラ漫画の原理で動く装置「キノーラ」を使ってアニメーションを体験できる、という展示です。下の写真は装置を上から見たことろ。

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ハンドルを回すと、パラパラ漫画が動き始める。

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大きなテーブルにキノーラが何個か置かれて、みんなでクルクル回しておりました。自分で操作できるので、純粋に楽しいです。

もう一人、画家の村山悟郎。ほぼ何を表現してるのか、よく分からない作品ですが、麻紐を織ってカンバスを作り、そこにドローイングを描く、という作品。

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タイトルも《自己組織化する絵画<樹状多層構造>》とか、そんな感じです。手前にあるディスプレイは、この麻紐を織るところをシミュレーションしたものだそうです。

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2019.02.22

横浜能楽堂で山口晃「昼ぬ修羅」を見る

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横浜能楽堂で横浜能楽堂特別展「山口晃『昼ぬ修羅』」(無料:2019/1/19-3/23)を見た。横浜能楽堂は開館は1996年ですが、能舞台は1875年に建てられた「旧疎明能舞台」を移築したもの(写真上:高解像度版はこちら)。横浜市の外郭団体「横浜市芸術文化振興財団」が運営している。場所はJR根岸線の桜木町駅から徒歩15分。掃部山(かもんやま)公園という高台にある公園の横にあります。紅葉坂というそこそこ急な坂を上がっていきます。標高は約27m。

なぜ、能楽堂で山口晃作品なのか? とまあ思うわけですが、展示スペースにあった主催者からの「ごあいさつ」には以下のように書かれておりました。

「能には、源平の武将らを主人公として、合戦の有様を描きながら、仏教思想を下敷きに、人間としての苦悩を描き出す「修羅能(二番目物)」と呼ばれる曲の一群があります。一方、山口さんの作品には、馬型のオートバイを描いた作品や合戦図など、中世武士の有様を時空を超えた大胆な表現で描いているものがあります。」

「横浜能楽堂では、この点に着目し、昨年9月から6回シリーズで開催しています企画公演「風雅と無常―修羅能の世界」に併せ、展示を「修羅」をテーマとすることを提案させていただきました。」

確かに、山口作品には武者と馬型のオートバイとかはよく描かれていて、特に印象深いのは、横浜・根岸台の馬の博物館で2016年に開かれた「馬鑑(うまかがみ) 山口晃展」で描かれた「厩圖2016」あたりかと思います(馬鑑の記事はこちら)。ただし、この絵の完成版が拝見できたのは翌年となる2017年の「馬の博物館開館40周年記念所蔵名品展 馬の美術150選 ―山口晃「 厩圖 うまやず 2016」完成披露― 」でしたけど(完成披露の記事はこちら)。

というわけで修羅をテーマにしたインスタレーションを能楽堂で展開する、ということらしいです。ざっくり整理すると、展示は5つに分かれていて、1階の能舞台と1階ロビー、そして2階の展示廊、ビデオコーナー、休憩室です。この中で、ぱっとみて分かるのはガラスケースのある2階の展示廊だけで、あとはそこそこひねって分かりにくいというか、意味が不明なものもある。

まず、1階の能舞台。扉を開けて中に入ると、一番上の写真のように見える。特に何もない。というより赤いテープで客席には入れないようになっているのが変です。客席(能の用語としては見所というらしい)にも、何か置かれています。あと舞台に梅の木のようなものが立っている(写真下)。

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まあ、中に入って、振り返ると、椅子の上に弓が置かれています。席一つに弓一つという感じ。

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クローズアップすると、以下のようになります。

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美術手帖の記事「会場は能楽堂全体。山口晃が個展『昼ぬ修羅』で見せる修羅と夢幻の世界」によると「これらの弓が意味するのは『青海波(せいがいは)』」とのこと。波を表す文様です。美術手帖の記事によると山口晃さんが「能が野外で行われたときの雰囲気を出す」ことを考えて野外を感じる仕掛けを用意している、とのことです。まあ行くと分かりますが、それは音ではないかと思います。水が流れる音がしていました。

1階のロビーにも展示があるということですが、最初は、よく分かりませんでした。でも、しばらくいると、なんか時計の音が妙に響きます。見て回るとロビーの奥に古い時計が掛けてありました。受付の方に聞いたところ、この時計が出品作品とのことでした。能舞台の水の音もそうですが、おそらくは時計の時を刻む音で、インスタレーションしているのが面白いところ。

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2階にあがると、解説を読まないと理解できない「芳一の景」というインスタレーションがあります(写真下)。椅子や棚でバリケードを作って入れないのですが、ガラスの扉越しに宴席のセッティングがあって、整然と椅子が並び、屏風も置かれている。もちろん人はいません。美術手帖の記事によると、芳一とは「耳なし芳一」のことで、この部屋では平家の怨霊が宴会を開いている、ということらしい。

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あと、ビデオコーナー。小さなディスプレイが3つ並んでいて、何かの映像が流れています。タイトルは《放車能》。一瞬、放射能に見えてドキリとしました。よく分からないけど、画伯が能面をつけて、青いビニール袋を身にまとい、能楽堂の駐車場を歩き回っています。

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展示廊はガラスケースのなかに、色々並んでます。まあ、一番の注目は描きかけの作品《入水清経》。修羅能の演目「清経」から、平清経がほかの武将と組み合って、入水するところを描いているようです。期間中に描き上がるかな?

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2019.02.18

兵庫県立美術館で「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」を見る

兵庫県立美術館で「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」(1300円:2019/1/12-3/17)を見た。この展覧会カタログの「ごあいさつ」から引用すると「本展は、昭和と平成、90年を超える時間のなかで生まれた美術や大衆文化にあらわれた人間の姿について、無名の人々の集団(本展では「ピーポー」と称します)」と、特別な存在である「ヒーロー」というふたつの人間のあり方を取り上げ、「集団行為 陶酔と閉塞」、「奇妙な姿」、「特別な場所」、「戦争」、「日常生活」の5つのテーマに沿って紹介します」としてます。、ちなみにテーマを詳しく引用すると「集団行為 陶酔と閉塞」「奇妙な姿 制服と仮面」「特別な場所 聖地と生地」「戦争 悲劇と寓話」「日常生活 私と私たち」となります。

昭和から平成にかけて、社会現象や政治をテーマとした芸術作品を、「特別な存在=ヒーロー」と「無名の人々=民衆あるいは大衆=ピーポー」という視点から捉え直す、という感じかな。捉え直すといっても、ヒーローはヒーローとして活躍した後、日常に戻ればピーポーとなり、ピーポーの望みやあるいは欲望を象徴するのがヒーローだったりするので、カードの裏表というか実像と鏡に映った鏡像というか、本質は同じモノのように思えても微妙に違うから、なかなか捉え直すことは難しい。

展示作品から思うのは、現代よりも、かなり過激な表現の作品がたくさんある、ということ。表現が過激と言うよりは、戦前の労働者によるストライキや戦後の学生運動が激烈で過激だったということかもしれない。とはいえ、現代作家も負けていない。いろいろあるけど、写真撮影がOKだった作品を載せておきます。

まず、しりあがり寿の《ヒーローの皮》。今回の企画展は兵庫県立美術館の3階が会場で、その3階への階段のところにあるインスタレーション。解説によると、ぶら下がっているのは関西一円のご当地ヒーローのコスチューム。なかなかカラフルです(高解像度版はこちら)。

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こちらが、最大の話題になっている会田誠の 《MONUMENT FOR NOTHING V~にほんのまつり~》。作者によるとば「自分史上最大サイズの立体作品」とのこと。「4トントラック2台で運び込まれた」そうで、24mmのレンズでは全体が入らないのが残念(高解像度版はこちら)。国会議事堂を模したものをポチッとしている感じ。

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横から見ると、下のようになる。結構、腕が長い(高解像度版はこちら)。

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まあ、書いているとキリが無いのでこの程度にしておきます。ちなみに常設展「類は友を呼ぶ」も面白かったので、時間があれば紹介したいところ。


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2019.02.16

清水三年坂美術館で「装剣金工の明治時代」を見る

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清水三年坂美術館で「装剣金工の明治時代」(800円:2018/11/24-2019/2/17)を見た。清水三年坂美術館は幕末・明治の近代工芸をコレクションしている美術館。分野としては蒔絵、金工、七宝、焼き物、彫刻。この辺は常設しており、その作成技法も詳しく解説している。

1階が常設展示で、蒔絵、金工、七宝、焼き物、彫刻が展示されている。印象的なのは安藤緑山の象牙を使った細工物。バナナとか筍の細工物があるけど、どうみてもバナナとか筍でしかない。牙彫(げちょう)というらしい。全体的に小さな作品が多いので、拡大鏡をのぞきながら、展示作品を鑑賞する。思ったよりも狭いのですが、まあ展示物が小さいので、こんな感じかな、とまあ思いました。

2階が特別展用の場所で、今回は「装剣金工の明治時代」をやってました。江戸時代は刀装具を作っていた職人さん達が、武家社会が終わって、廃刀令が施行された明治に何を作ったか、という展示です。「花瓶や香炉、装身具といった金工品を制作するようになりました。多彩な金属を用いた高度な彫技は、世界に類を見ず、日本の金工品は万国博覧会でも高い評価を得て、重要な輸出品となっていったのです」とのこと。精密というか、ともかく細かい。

平日に拝見したのですが、清水寺に向かう、この辺は観光客が大量にいて、猛烈に混んでいたのですが、この美術館のなかは静かで、じっくり拝見できました。実際、上の写真のように入口には特に人がおりません(高解像度版はこちら)。意外と知られていないのかもしれません。

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相国寺承天閣美術館で「温故礼讃―百花繚乱・相国寺文化圏」を見る

所用で関西へ。所用の前後に美術館を巡って見る。まずは相国寺承天閣美術館で「温故礼讃―百花繚乱・相国寺文化圏」(800円:II期 2019/1/13-3/24)を見た。相国寺は室町幕府第三代将軍足利義満によって創建された臨済宗相国寺派の大本山。京都御所の北、同志社大のちょっと先にある。地下鉄の烏丸線今出川駅下車徒歩8分程度のところにあります。相国寺の総門から入って、まっすぐ行って、庫裡に突き当たったら右に折れると下の写真ような感じになる。まっすぐいったところに美術館がある(高解像度版はこちら)。

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美術館の入口に至る道の脇には、石塔がいくつかあるのだけど、なかなかユニーク。下の写真の石塔は、狛犬のようなものが中間にあって、その頭の上に塔が載っかっている。下の方に刻まれている何やら棒のようなものを持っている人物も、かなり大雑把でいい感じです(高解像度版はこちら)。

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しばらく行くと入口があって、入ってすぐのところは下の写真のようになってました(高解像度版はこちら)。左の方に下足があって、そこで靴を脱ぎます。鍵付きの下足棚があって、そこに靴を入れて入場。ちなみにスリッパとか、そういうものはありませんので、靴下のまま、あるいは素足でペタペタと歩いていくことになります。

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ペタペタと歩いてなかへ。入場券を購入して、第一展示室へ。相国寺の創建に関わる、足利義満の肖像画、中国からわたってきた、墨跡とか絵画が並んでます。ここでは長沢蘆雪の《獅子図屏風》が印象的。右隻に伏せた獅子、左隻にちょっと体を起こした獅子が描かれている。二頭の獅子がこれから戦おうとしているところです。うねるような筆致が面白い。ちなみにこの展示スペースには鹿苑寺境内に建つ、金森宗和造と伝えられる茶室「夕佳亭(せっかてい)」を復元している。

第一展示室からでて、廊下を抜けて、第二展示室へ。第二展示室には伊藤若冲による水墨画、重要文化財「鹿苑寺大書院障壁画」の一部を移設している。《葡萄小禽図》と《月夜芭蕉図》が常設されている。ここでは俵屋宗達の《蔦の細道図屏風》、応挙の《大瀑布図》、柴田是心の《滝桜小禽図》が印象的。京都で活躍した応挙や宗達が収蔵されているのは分かるけど、江戸末期から明治の画家で、東京が本拠地の是心の作品があるのは意外でした。

ちなみに応挙の《大瀑布図》は、巨大な滝を描いているのだけど、縦362.8×横143.8cmととても大きい。その上、写実的に描いていいるので、圧倒されます。夏場なら、見るだけで涼しいでしょう。是心の《滝桜小禽図》も滝の図ですが「描き表装」というものだそうで、本来、裂地で表装するところを、裂地を手書きで表している。そして、桜の枝は表装の上に迫り出し、滝の水は前面に流れ出す、という表現が可能になる。かなりダイナミックな作品です。

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2019.02.08

平塚市美術館で「土田泰子展 導~ Whereʼ s a will,thereʼ s a way」を見る

平塚市美術館で「土田泰子展 導~ Whereʼ s a will,thereʼ s a way」(無料:2018/12/8-2019/4/7)を見た。2018年12月30日に放送されたNHKの日曜美術館のアートシーンというコーナーで見て、ちょっと実物が見たくなりました。そこで平塚市へ。

土田泰子(つちだひろこ)は1985年に福井県生まれた現代アーティスト。日常に使っている道具を素材にして、立体物を作成している。下の立体物は、黒鳥に見えます。

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よく見てみると、素材は黒いマドラーです。

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こちらは山のかたちをしたものです。妙にマットな感じが面白い。

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こちらも、よく見てみると安全ピンです。

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こういった作品が、いくつか並んでます。ミルキーの包み紙で作ったものや、棒状の温度計で使ったものなど、どういう発想でこういったものができるのか、なかなか興味深いです。

ちなみに、こちらは無料でした。写真撮影もOKです。ついで、といってはなんですが、所蔵作品展として「5感+1つの感性 絵を見ておしゃべりしよう!」(200円:2018/12/8-2019/2/24)もやってましたので、のぞいてきました。
「「視覚」「嗅覚」「聴覚」「触覚」「味覚」にまつわる5つの部屋に、創造力を働かせながら鑑賞する第六感を加え、新しい切り口で所蔵作品を紹介します」とのこと。

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2019.02.07

国立新美術館で「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」を見る

国立新美術館で「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」(1000円:2019/1/18-4/1)を見た。国立新美術館のWebに掲載された展覧会の紹介文には「イケムラレイコは、1970年代にスペインに渡り、その後スイスを経て、1980年代前半からはドイツを拠点に活躍してきました。絵画、彫刻、ドローイング、水彩、版画、写真など、イケムラが手掛けるメディアは多岐にわたります」とあります。イケムラの作品は、陶器の立体物は見たことがありますが、絵画はあまり覚えがない。見たことがあるのは少女像で、スカートをはいて横になっている陶器の立体物でした。なぜか足がないモノで、その質感と形や色が印象的でした。

今回は約210点の作品を16のテーマで見せるというものです。陶を使った彫像とキャンバスの目が見えるような薄く塗った絵画、粗いタッチのドローイング、そして写真が登場する。

3カ所で撮影可能でしたので、そこで撮影した写真でざっと紹介します。まずは彫像。「有機と無機」というタイトルの付いた展示で17個の彫像がモスグリーンの3つの段に並んでいる(写真下:高解像度版はこちら)。左側が人物で右側が家、真ん中が塔とか柱を表している模様。

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次も立体物。《うさぎ観音》という作品。屋内と屋外にそれぞれ1体、置かれていました。屋内に設置された作品は陶器(写真上:高解像度版はこちら)で屋外はブロンズらしい(写真下:高解像度版はこちら)。大きさは高さ3.3m程度はある。観音様の顔をしているけど、耳はウサギ。

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最後に絵画。「コスミック・ランドスケープ」というタイトルの部屋には風景というよりは、心象風景という感じの大きな絵が並んです。下の写真は《うねりの春》というタイトルの作品。190×290cmとなかなか大きい。色のにじみ方が独特で、印象的。

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ちなみに、図録は求龍堂が「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」と題して出版してますので、書店でも購入できます。お値段は3200円。ドイツの映画監督、ヴィム・ヴェンダースのよく分からない、抽象的な賛辞というか解説も2ページですが掲載されてます。

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