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2019.07.22

森美術館で「塩田千春展:魂がふるえる」を見る

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森美術館で「塩田千春展:魂がふるえる」(1800円:2019/6/20-10/27)を見た。塩田千春は1972年大阪生まれの美術家、現在はベルリン在住。鍵とか靴とかを大量に集めて、赤いひもで結んで、靴は扇状に並べ、鍵は網状にぶら下げたりしたインスタレーションを見た覚えがある。まあ、圧倒的な感じです。とりあえず、写真撮影がOKでしたので、ざっと並べておきます。

まず、赤い網状の空間、タイトルは《不確かな旅》。

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一方、黒い網状の空間、《静けさのなかで》。黒い空間です。奥の方に見える白いドレスは《時空の反射》という作品。

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大量のトランクが赤いロープでぶら下がっている。そして一部、揺れています。タイトルは《集積:目的地を求めて》。

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ミニチェアの家具、椅子とかピアノとかを赤い糸でつなげた作品。《小さな記憶をつなげて》。

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このほか、過去の作品、映像作品を含めた展示のほか、担当した舞台美術の映像なども展示してました。オペラなどの舞台美術で、網状の空間を使って作品があって、かなり面白い映像になっていました。オペラと現代美術の融合という感じす。

 

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2019.07.17

国立新美術館で「クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime」を見る

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国立新美術館で「クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime」(1600円:2019/6/12-9/2)を見た。クリスチャン・ボルタンスキーは1944年生まれのフランス人。今回の展覧会のWebサイトでは「現代のフランスを代表する作家 」と紹介してます。ボルタンスキーの父親はユダヤ人で、ナチス・ドイツのフランス侵攻のころは、いろいろと大変だったらしいが、ボルタンスキー自身はパリ開放の1944年8月の翌月に生まれている、とのこと。

これまで、見たことのあるボルタンスキーの作品は、例えば豊田市美術館や原美術館にある「聖遺物箱」とか横浜美術館にある「シャス高校の祭壇」など、何かの常設展とかコレクション展でほかのアーティストの作品と並んで展示されていた。単品で見ると現代アートのなかでもかなり異質なものでした。モノクロで大きく引きのばれた感じの人物の顔写真と電球、何らかの箱の組み合わせた、死の臭いがする作品です。ただし、これらの展示では、その作品の前を通り過ぎれば、別のアーティストの作品世界に入るわけで、すぐにリセットされてしまうわけです。

一方、今回の展示は会場内まるごとボルタンスキー作品です。それも普通の展覧会とは違って、タイトルや制作年がプリントされた作品の紹介パネルもないし、どこまでがその作品なのかも分からない。見ていくと、それはどうでもいいことのように思えてきます。まあ、作品解説のチラシをもらうのですが、会場内が暗くて見てられない、というのもあるのですが…。

白水社の雑誌「ふらんす」の2019年7月号に掲載された特集「クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime」の記事で国立新美術館の主任研究員、山田由佳子さんによる「クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime展の見どころ」というのがありまして、その記事によると「本展は大阪の国立国際美術館、長崎県美術館と共同で企画された。『空間のアーティスト』と自ら形容する作家は、展覧会全体をインスタレーション作品と考えている」と書かれておりました。まあ、まるごとボルタンスキーという見方でOKのようです。

いずれにしても、ボルタンスキーの回顧展なので、初期の作品から最新作までが展示されてます。

会場の一番奥とそこにつながる、廊下のような場所が撮影可でしたので、以下に写真を貼っておきます。ちなみに一番上の写真が奥に向かう廊下で幽霊とか悪魔とかいった感じの影絵が両側の白いカーテンに投影されてます。タイトルは《幽霊の廊下》です。この廊下の先には黒い巨大なものがあって、これが《ぼた山》という作品です。黒い衣類を積み上げた山です。その山頂を白色のライトが照らしてます。

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ぼた山の上には薄い布地に人物写真を印刷した布が大量にぶら下がっています。《スピリット》という作品で、100枚を超える布がゆらゆらと揺れています。

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奥の左側には巨大なスクリーンがあって、その前に白い紙を丸めたようなものが大量に置かれている。スクリーンには白い空間、おそらくは雪の積もった原野のようなところに風鈴がぶら下がった棒が並んでいる映像が投影されている。作品タイトルは《アニミスト(白)》。カナダで撮影したもので、上映時間は10時間36秒と長い。

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奥の右側にあるのが《ミステリオス》という作品。3つの巨大なスクリーンが配置されている。超広角のレンズがないと撮影できませんので2面のスクリーンを撮影しました。南米のパタゴニアで撮影したモノでテーマはクジラとのコミュニケーション。左側のスクリーンにはクジラの骨が置かれている。

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この展示階は大阪の国立国際美術館で2019年2月9日から5月6日まで開催してから、巡回してきたもので、次は長崎県美術館2019年10月18日から2020年1月5日にかけて開催される。カタログは市販の書籍です。タイトルは「クリスチャン・ボルタンスキー−Lifetime」でお値段は3240円。版元は水声社。杉本博司との対談が見どころかと思います。

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2019.07.05

東京都庭園美術館で「キスリング展 エコール・ド・パリの夢」を見る

東京都庭園美術館で「キスリング展 エコール・ド・パリの夢」(1100円:2019/4/20-7/7)を見た。これだけの数のキスリングの作品を見たのは初めてですが、おかげで、キスリングというと人物画という印象でしたが、そうでもないことがよく分かりました。人物画のほかに、花瓶に生けられた花束の絵も数多くあって、こちらもなかなか迫力のある美しさです。

それよりも、キスリングは
1.ポーランド系ユダヤ人で、第二次世界大戦中は米国に亡命していた。
2.エコール・ド・パリ時代は藤田嗣治とも親交があった。
という当たりが当時の写真の展示で示されておりました。なかなか興味深い。

 

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2019.07.02

ワタリウム美術館で「ジョン・ルーリー展 Walk this way」を見る

ワタリウム美術館で「ジョン・ルーリー展 Walk this way」(1000円:2019/4/5-7/7)を見た。ジョン・ルーリーについては、ジム・ジャームッシュ監督の映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」の主役という以外、知りませんでした。解説によると「1990年代後半、ジョン・ルーリーは「ライム病」という難病を患い、映画と音楽の世界から姿を消し、一人で、自由な時間にできる絵画制作に活動の場を移す」とのこと。ライム病はマダニが媒介する感染症です。つまりマダニに刺されたわけね。ライム病は症状がいろいろ出て特定が難しいらしい。

絵の方ですが独特です。あるいは自由でアナーキーというのがいいのかもしれない。例えば下のような絵です(撮影OKとのことでしたので、いくつか撮りました)。

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一時期、バスキアと一緒に絵を描いていた、とのことで、ちょっとバスキア風でもある。

ちなみにタイトルが秀逸で、上の絵で、左が「これこそがメッセージというもの」で右が「梨を崇拝」です。

実は最も気になったのが、絵が飾ってある壁の色です(写真下)。

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絵とマッチしている。PORTER’S PAINTS という塗料メーカーのものらしい。これだけ絵の背景となる壁の色がいろいろある展覧会は初めてですが、かなり興味深いです。家の壁に塗ってみたい気もするのですが今、住んでいるのが賃貸住宅なので無理ですね。

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