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2019.12.20

茅ヶ崎市美術館で「城田圭介 -写真はもとより PAINT, SEEING PHOTOS-」を見る

Ph00
茅ヶ崎市美術館で「城田圭介 -写真はもとより PAINT, SEEING PHOTOS-」(500円:2019/12/14-2020/2/11)を見た。茅ヶ崎市美術館はJR茅ヶ崎駅から海の方に8分ほど歩いたところにある。高砂緑地という小高い丘の上に建ってます(写真上)。

城田圭介は1975年生まれ。写真を使った作品を制作しているのだけど、ちょっと普通の方法ではない。まず、対象となる写真は、よくあるスナップ写真で、割と大量に人物が写っているモノ。今回、この企画展を見に行く気になったきっかけは、美術館のサイトで見た「写真から人物のみを抽出し描いた絵画作品」が妙に印象深かったからだ。背景は無地でそこに大勢の人が並んでいるのだけど、背景が妙に広々としている。下のような絵だった。この絵のタイトルは《August 15,2018(Nijubashi Bridge)》。制作年は2019年。ちなみに会場で作品の撮影はOKでしたので気になった作品を掲載しておきます。

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上の《August 15,2018(Nijubashi Bridge)》はTouristシリーズの一つで、観光地を写した写真の中から人物のみを抽出しキャンバスに油彩で描いたもの。一方、下の写真はその逆になる。人がいなくて風景だけが残っている。

Ph03_20191216214901

タイトルは《遺跡と落書きがある風景》。制作年は2019年。一瞬、なんだか分からないのだけど、よく見ると、薄く人のシルエットが見える。下の写真はこの作品の右側を拡大したモノだけど、幽霊のように人のいた跡がある。Landscapeというシリーズで「写真のなかの人物の部分のみ、あたかも消すようにその背景描写で埋めた」ものだ。

Ph04_20191216214901

A Sence of Distanceというシリーズも面白い。なんでもない風景をスナップした写真がキャンバスに貼ってあって、その写真の周囲に風景を描きたしていく作品。写真の部分はカラーで追加で描かれた部分はモノクロです。下の作品のタイトルは《A Sence of Distance #12》。制作年は2003年。

Ph01_20191216214901

これらの作品を見て、改めて考えたくなるのは、写真と絵画の関係だろう。

作者は「日々の生にリアリティを求めること」と日常にあふれるスナップ写真を見ることは等しい、としている。一方でそういったスナップ写真を見続けるのは退屈で凡庸さを再確認するだけになる。そこで描くことで、あるいは背景で塗りつぶすことで、その写真を鑑賞にたえるものにできる、ということらしい。

このへんの考え方は、カタログ(1800円)にある写真家の鈴木理策との対談で語っているのだけど、それに対する鈴木理策の対応も面白い。

 

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