カテゴリー「MOA美術館」の記事

2018.10.31

熱海のMOA美術館で「信長とクアトロ・ラガッツィ 桃山の夢と幻 + 杉本博司と天正少年使節が見たヨーロッパ」を見る

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熱海のMOA美術館で「信長とクアトロ・ラガッツィ 桃山の夢と幻 + 杉本博司と天正少年使節が見たヨーロッパ」(1600円:2018/10/5-2018/11/4)を見た。「リニューアル記念特別展」とのこと。MOA美術館は1982年(昭和57年)に開館したそうで、まあ、そこそこ古くなったので、2016年にリニューアル工事を始めて2017年に再オープンしている。全体的に照明が暗く、落ち着いた感じになりました。作品の鑑賞に集中できる、という印象です。展示ケースの向かい側に黒い漆喰の壁を配置して、ガラスケースへの映り込みを減らすとか、そういった細かな工夫もあるようです。こういったデザイン面のリニューアルを実施したのが杉本博司と榊田倫之の主宰する新素材研究所。それでリニューアル記念として、 杉本博司の企画展となったようです。

下の写真が展示風景です。

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こちらも展示風景です。野々村仁清の《色絵藤花文茶壺》。国宝です。

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今回の企画展は、杉本さんがライフワークとしている劇場シリーズの撮影でイタリアのヴェネト州ヴィチェンツァにオリンピコ劇場を訪れたとき、およそ430年前に日本から4人の少年が使節として訪れたことを知ったことから始まる、とのこと。4人の少年とは天正遣欧少年使節のこと。信長が本能寺の変で没する直前に日本を旅立っている。

信長と天正遣欧少年使節の関係は深いようだ。信長はローマ教皇に献上すべく、狩野永徳に描かせた《安土城図屏風》を天正遣欧少年使節によってローマへ運ばせている。

今回の企画展では、その前半となる「信長とクアトロ・ラガッツィ 桃山の夢と幻」では信長像(3点ありました)や茶器、安土城に関わる屏風、南蛮図屏風が並ぶ。例えば下の屏風絵は《南蛮人渡来図屏風》。今回、MOA美術館の収蔵品は撮影可でしたので、掲載しておきます。こういった作品群を見ると、安土桃山時代の美術作品の特徴として、キリスト教伝来による南蛮的なモノの影響が挙げられるように見える。おそらくは日本人が初めて西洋画にふれ、その技法を教わったのは、この安土桃山時代なのだろう。

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ちなみに、この手の南蛮系美術品は神戸市立博物館とか長崎県美術館、長崎歴史文化博物館あたりの所蔵品が多いのですが、今回は南蛮文化館という私立美術館からもいくつか出展されていていて、ちょっと興味深かった。

後半の「杉本博司と天正少年使節が見たヨーロッパ」では杉本さんのモノクロ写真とキリシタン関連の作品や資料が並んでます。基本的に4人の少年が見たものを、杉本写真で追体験する、という企画のようです。

というわけで《ピサの斜塔》。杉本作品の建築シリーズです。あえて、ピントを外して撮影した作品です。

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左側が《パンテオン、ローマ》。満月の夜に天窓から入る光だけで撮影したというもの。

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《天国の門》が展示されている部屋。初期ルネサンスの代表的な彫刻作品を撮影したもの。フォレンツェの大聖堂に付設するサン・ジョヴァンニ洗礼堂の北側の扉として作られた作品だそうです。

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この部屋を出ると、《月下紅白梅図》が置いてありました。こちらは杉本さんの作品で、光琳の紅白梅図屏風をベースにした作品です。

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この展示では全く触れていないのですが、狩野永徳の《安土城図屏風》を探すプロジェクトも進行中です。クラウドファンディングのMakuakeで募集中で「杉本博司と探す! 安土城図屏風 探索プロジェクト」というものです。

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2015.03.01

MOA美術館から熱海駅へ:熱海で見たもの

MOA美術館を堪能して、とりあえず熱海駅へ戻ることに。戻り方はバスとかもあるが、せっかくのいい天気なので歩いて行くことにした。ひたすら下って行くだけなので、あまり道に迷うこともない。MOA美術館の敷地内には、斜面を利用した梅園があるので、そこを見ながら降りていく。瑞雲郷梅園というらしい。約280本(約38種)の梅があって、2月のこの時期は見頃である。確かに、白梅から紅梅、しだれまでいろいろとある。

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MOA美術館の敷地内を抜けて、さらに降りていく。このあたりは、温暖なせいか、あまり見たことのない植物が、あまり見たことのない、生え方としている。下は、おそらくは崖の排水用の配管から、勢いよく育った植物のようだ。しかし、大雨が降ったらどうなるんだろうと、余計なことを心配してしまう。

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そういえば、熱海と言えば温泉です。崖を這うように配管があるんだけど、これは温泉だろうか?水道とかガスではなさそうな気がする。しかし複雑に配管されているのは何故か?

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降りていく途中で教会があった。こういう日はあったかそうだな。見晴らしもよさそうだし。

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2015.02.22

MOA美術館を見てまわる 光琳屋敷がなかなか

 MOA美術館で光琳アートの展示を見終わったあと、MOA美術館の庭とか広場とかを見てまわる。前回来た時も見たのだけど、まずは光琳屋敷という建物へ。中は下のような感じ、自然光を中心に、落ち着いた雰囲気を演出してます(高解像度版はこちら)。

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 光琳屋敷の名前の通り、「光琳が晩年ここで『紅白梅図屏風』を描いたといわれている」建物を復元したモノ。「重要文化財 小西家文書(文化庁蔵)中に含まれる尾形光琳自筆の図面や大工仕様帖等の資料を基に復元した」とのこと。土間の天井は高く、柱とか梁に立派な木材が使われています(高解像度版はこちら)。


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 下の写真は光琳屋敷を上から撮影したところ(高解像度版はこちら)。

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 こちらは、光琳屋敷のそばにある竹林。そこそこ急な斜面に沿って、竹林がある。谷底から上を見上げて撮影した(高解像度版はこちら)。LX100で、F16まで絞って撮影しました。

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 その後、どんどん上に上っていってみました。下の写真が3階の入り口。駐車場がこのそばにあるので、自家用車で来た場合は、こちらから入ることになる(高解像度版はこちら)。

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 3階から建物の外にある階段を降りていったときの風景。目の前に相模湾が一望できます(高解像度版はこちら)。水平線のあたりにかすんで見えるのが大島で、その左手前にあるのが初島らしい。

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 階段を降りていくと「ムア広場」というところへ。ヘンリー・ムアのブロンズ像「King & Queen」が置かれている。

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2015.02.21

MOA美術館で杉本博司の新作を見るために「尾形光琳300年忌記念特別展『燕子花と紅白梅』光琳アート -光琳と現代美術-」へ行く

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 熱海のMOA美術館で「尾形光琳300年忌記念特別展『燕子花と紅白梅』光琳アート -光琳と現代美術-」(1600円、3/3まで)を見る。熱海に来たのは2009年5月以来。そのときもMOA美術館が目的でした(そのときの記事はこちら)。前回は「特別展 江戸と明治の華 -皇室侍医ベルツを魅了した日本美術-」っていう特別展の入場券がもらえたので、熱海に行ってみたんですが、今回は、当たり前だけど、すべて自腹。なんといっても尾形光琳の300年忌記念で、燕子花図と紅白梅図という国宝2点を一度に拝見できるという、豪華な試みですから。燕子花図は根津美術館所蔵、紅白梅図はMOA美術館所蔵、というわけで、2月の梅の時期にMOA美術館で紅白梅図が公開され、5月に燕子花の咲くころに根津美術館で燕子花図が公開されてきたんですが、今年は特別ということです。ちなみに、4月18日からは根津美術館でこの2点が展示されるそうです。

 熱海まで新幹線で来て、駅からMOA美術館にバスで行こうとしたら、長蛇の列。バスの出発時間10分前にはバス停に並んだんですが、既に満杯。20分後の次のバスに乗ってください、とのこと。次のバスがきてもぎりぎり満杯でさらに次のバスってこともありそうな感じだったので、さっさとタクシーで移動。まあバス代170円に対してタクシー代790円でしたが、時間があまりにもったいない。まあ、バスの後ろをタクシーで追う形になりましたが、バスだと降りるだけでも時間がかかるのを見ながら、とっととMOA美術館の中に入りました(上の写真が入り口。高解像度版はこちら)。MOA美術館の入り口から本館までは、結構、距離がある。エスカレーターで総延長200m、高低差60mとのこと。下の写真がエスカレーターね(高解像度版はこちら)。

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 入場料を払うのは、本館に入ってから。とりあえず、秀吉が作らせたという「黄金の茶室」を復元したものを拝見して(写真下、高解像度版はこちら)、展示会場にむかう。ちなみに、黄金の茶室があるのが2階で、展示は2階を見てから1階に降りてさらに見ることになる。

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 展示会場に入ってすぐに目に入ったのが燕子花図、そしてその向かいに紅白梅図が配置されている。まあかなりの混雑ぶりで、ゆっくり見比べることはできないけどね…。えーと、紅白梅図には須田悦弘の「梅」がさりげなく散らしてありました。さて、江戸時代の琳派の絵は光琳だけですが、かなりの点数を拝見しました。このあと、琳派の影響を受けた明治・大正・昭和と近代&現代の作家の作品が、並びます。まあ、いろいろあるけど、気に入ったのは福田美蘭の「風神雷神図」。それもフランシス・ベーコン風というもの。確かにフランシス・ベーコンが風神雷神図を描くとこうなります、というもの。

 そして、今回、ぜひ見たかったのが杉本博司さんの新作「月下紅白梅図」。光琳の紅白梅図をデジタルで撮影して、モノクロでプリントしたモノを屏風に仕立てたもの。銀塩ではなく、プラチナ・パラディウム・プリントという方式でプリントしたとのこと。黒がしまっていて、墨で描いたような感じがする。今回のカタログ「光琳ART 光琳と現代美術」(角川学芸出版、2592円)のカバーを飾っているのが「月下紅白梅図」(写真下)。

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 ちなみに、このカバーを取ると下の写真のように、光琳の「紅白梅図」が現れるのでした。凝ってますね。

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2009.05.07

熱海で見た奇妙なものたち

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MOA美術館を出て、駅方面に向かうんだけど、たいした距離ではないし、ひたすら下るだけなので、歩いてみることにする。急な坂道で、やたらと崖が多い。この崖にいろんなものがある。まず植物。このあたりは栄養が行き届いているのか、道ばたとかにちょろちょろ生えているようなのが、こう、どばっと咲いている。長さ2mぐらいだろうか?相当に変。

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これは、どうやら温泉を供給するパイプらしい。しかし、どうして、こういう形に配管しているのかは、不明。

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消火栓は黄色い。消火栓は赤いものだと思い込んでいる、私の目には新鮮に映る。

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ガスは緑で、水道は青だ。

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2009.05.06

熱海のMOA美術館に行ってみた

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招待券が手に入ったので、熱海のMOA美術館へ「特別展 江戸と明治の華 -皇室侍医ベルツを魅了した日本美術-」(5/10まで、1600円)を見に行った。特にこの特別展が見たかったわけではないけど、MOA美術館って、眺めはいいし、庭もいいし、でもまあ熱海だから遠いので、招待券でもないとなかなか行く気にならない。おそらくは20年ぶりに訪れた感じ。熱海まで、新幹線に乗って行って、駅からバスで数分で到着(バス代は160円)。相変わらず延々と続くエスカレーターに乗って、本館へ。一応、飽きないようにとの配慮か、エスカレーターの照明の色がいろいろと変わってくれる。

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総延長200mのエスカレーターを登りきると、いったん建物の外にでて、階段を上って、美術館の中へと入る。建物の外に出ると、なかなかの眺望。熱海の街を見下ろす感じ。まあ、肝心の展覧会の方ですが、漆工芸品のコレクションがなかなか。あと、河鍋暁斎の作品が結構あって、そちらが最も目を引きました。常設だと、光琳の「紅白梅図屏風」を拝見できるかと、期待してきたんですが、こちらは毎年2月に公開するものだそうで、5月には見ることかなわず。残念でした。でも、レンブラントの自画像が1点あって、これはちょっとうれしかった。

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庭も凝っていて、竹林はあるし、茶室はあるし、茶会の待合用の建物まである。なかでも「光琳屋敷」がすばらしい。尾形光琳の住処を再現したものらしく、光琳がひいた図面にそった数寄屋造りの建物。上の写真はその建物の中で撮影したもの。なんか、よく分かんないけど、いいライティングでした。さて、次回、MOAに行くのは何年後かしら。

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